渋谷109に登場「よつ葉乳業」期間限定店の正体 「よつ葉のバター」は有名だけど、アイスって?
そして、牛乳の原料である生乳について多くの人が思いを致すきっかけになったのが、2021年の年末に大きく報じられた「生乳大量廃棄の危機」だ。これは、飲食業界や観光業界の低迷に冬休みの学校給食停止などが重なって、需給バランスが崩れたことによる。政府やメーカー、小売業が協力を呼びかけ、また消費者もそれに応えて牛乳や乳製品を積極的に購入したため、廃棄は免れたという。
「呼びかけることであれほどたくさんのお客様が協力してくださるという、本当にありがたい状況だった」と東原氏は語る。ただ、コロナの影響で需給バランスが崩れる事態は今後も予想され、メーカーとしていっそう対策に力を入れていくという。
ブランドの認知向上が受給バランス安定に
対策の一つが輸出だ。とくにアジア圏は消費量の点でも伸びしろを感じているそうだ。
「以前からインバウンド需要に向けて工場のハラール認証を取得していました。海外の市場で独自性を発揮できると考えています」(取締役管理統括部長の林田裕之氏)
また、国内ではここ数年、家庭でのチーズの消費量が増えている。同社でも、国内外向けにチーズ商品を充実させていきたいという。
そして、よつ葉乳業というブランドをもっと広く知ってもらうことが、受給バランス安定の対策にもなると同社では考えている。
道内に限っていたテレビCMも、2年前より首都圏などへ放映地域を拡大している。また2022年2月1日から3月中旬にかけ、北海道の農業高校を舞台とした漫画「銀の匙」とコラボレーションした商品を発売。流通市場では売り上げが前年を下回る中、コラボのデザインパッケージを使用した「特選よつ葉牛乳」、「産地限定北海道根釧よつ葉牛乳」については前年比108%超で売れており、手応えを感じたという。
今回の期間限定ショップの申し出を受けたのも、渋谷や109というキーワードに強く惹かれたためだそうだ。
コラボ先であるイマダ キッチンの担当者にも、今回よつ葉乳業を起用した意図について聞いた。
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