手土産の鉄板!ヨックモック「シガール」の超進化 バレンタインデー用にも人気「冬の限定商品」

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青山のブランド店が並ぶ界隈にひときわ瀟洒に佇むヨックモック青山本店及び喫茶室ブルー・ブリック・ラウンジ。季節のスイーツのほかランチが人気で、順番待ちの列ができるほどだ。またコロナ前にはインバウンドも多く、シガールがヒットした中東から訪れた民族衣装姿の男性客もときどき見られたという(撮影:梅谷秀司)
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ヨックモックと言えば、葉巻型が特徴的な手土産菓子「シガール」で知られるスイーツメーカーだ。メリーチョコレートやモロゾフと並び、郷愁を感じさせるデパ地下の定番的存在である。

2021年12月にはコロナ禍の料理ブームを背景にレシピブックを出版。2015年に発刊したレシピブックの新装版として出版されたものだが、発売後すぐに重版が決定するなど、人気の高さを改めて感じさせている。

バレンタインデーに向け、冬季限定の商品「ショコラ シガール」の売れ行きもよい。同社によると、当初3月まで販売予定ではあったものの、販売数が好調なため、早めに終了してしまう可能性も浮上しているそうだ。

「これ以上バターを入れるとお菓子にならない」

そんなヨックモックの変わらぬ人気の理由はどこにあるのだろうか。

ヨックモックは1969年に設立。高度成長期におけるデパートの手土産需要に着目した創業者の藤縄則一氏が、「これ以上バターを入れるとお菓子にならない」というぎりぎりの量までバターを加え、バターのコクと風味を最大限に生かしたお菓子「シガール」を開発したのが、同社の歴史の始まりだ。これまでに食べたことのない風味、食感のクッキーとして予想以上の売れ行きを見せ、1号店の出店後、1年間で17店舗まで展開を広げたという。

バターをたくさん使うと生地が壊れやすくなるため、バターたっぷりのクッキーの量産や量販は難しい。そうした菓子業界への常識に挑戦し、薄く焼いたクッキーをくるりと巻いた独特の形状とした。これが、50年以上のロングセラーを生む発想の転換だった。

売店コーナーには青山本店のみで購入できる限定商品も並ぶ。ブルー・ブリック・ラウンジで提供しているケーキや、アップルパイなどの期間限定商品も含めて扱っている(撮影:梅谷秀司)

材料を配合量順に並べると、バター、卵、小麦粉の順になるというほど、バターたっぷりの生地はなめらかで香り豊か。そして確かに壊れやすいものの、口の中でほどけていくようなその食感がかえって楽しい。子どもの頃、薄い生地を壊れないようにはがしながら、大事に食べた思い出を持つ人も多いのではないだろうか。

こうしたシガールの魅力を味わうには、最初はなんといってもプレーンタイプに軍配が上がる。しかし、実は季節を表現する期間限定商品も生まれている。

冬の限定商品が2004年に発売された、バレンタインデー用途としても人気の高い「ショコラ シガール」だ。シガールをチョコレートでコーティングしたもので、クッキー、チョコレートの組み合わせの妙が味わえる。ミルクとセミスイートの2種類が販売されているが、前者は生地のバター風味とチョコレートのミルキー感の相性がよい。また後者は甘味と苦みのバランスがよく、濃厚なカカオの風味も楽しめる。

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