いじめ被害者をユーチューバーが救った「手段」 学校名を公開した動画で教育委員会が動いた
YouTuberの大愚和尚は、宗教法人福厳寺の現役の住職だ。YouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」は、チャンネル登録者数43.8万人、総再生数は9700万回に及ぶ人気チャンネル。こちらでは小学生から80代までの幅広い年齢層の視聴者から相談が寄せられている。
父母の過干渉を相談する学生もいるし、子どもを亡くした人からの相談もある。悲しみ苦しみ迷える人に対して、和尚は心を尽くした優しい言葉を投げかけており、聞いているだけで心が洗われると人気となっている。
親しい人や同じ職場・学校の人には悩みや本音が言いづらいという経験がある人は多いだろう。その点、利害関係やしがらみがなく、信頼できる人には、気兼ねなく相談できるのだ。
小3から高校生に向けた学習動画を配信する教育系YouTuber葉一さんは、「とある男が授業をしてみた」チャンネルを運営。チャンネル登録者数は172万人に上り、教員免許を持つ葉一さんならではのわかりやすい授業で人気が高い。
彼のもとには、多くの児童、生徒からの勉強に関する悩みが寄せられており、「ゲームは禁止したほうがいいのか」「真面目はつまらない生き方なのか」などの悩みに対して1つひとつ真摯に答えている。
「スパチャで少額でも助けになれば」
連日、ロシアのウクライナ侵攻報道が続いている。そんな中、こんなことも起きている。3月5日にウクライナ人のゲーム実況YouTuberサワヤン兄弟が、『マリオカート8デラックス』の生配信を行った。この配信でスーパーチャット総額358万円を集め、日間ランキングで世界1位を獲得したのだ。
スーパーチャットは、YouTube側に手数料3割を支払った残りが配信者に支払われる仕組みだ。そこでサワヤン兄弟は、この手数料分を自ら補填し、スーパーチャット全額をウクライナ支援募金に寄付。7日には、ウクライナ大使館の寄付口座に振り込んだことをTwitterで報告している。
「(ウクライナ侵攻報道でウクライナを)心配していたけれど、どうすればいいかわからなかった。けれど、自分でも寄付できるのかって。少額でも助けになればと思った」と、ゲーム実況が好きで、この動画を視聴していたあるユーザーはいう。
「自分が出せるのは本当に少額。大使館の口座に振り込むのは正直気が引ける。でも、スパチャなら気軽に出せるし、少しずつでも集まればこれだけの額になるんだなって。YouTuberの力を借りたらできることがある」
自分の身の回りの人たちよりもYouTuberを頼りにする人たちもいる。彼らは発信力を持ち、視聴者の代わりに行動したり、考えたりしてくれることがあるのだ。しがらみがなく、発信力を持つYouTuberは、今の時代の駆け込み寺であり、声なき人の声を広く伝える場でもあるのかもしれない。
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