いじめ被害者をユーチューバーが救った「手段」 学校名を公開した動画で教育委員会が動いた

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YouTuberに助けを求め、相談することで救われている人がいる(写真:kotoru/PIXTA)

迷惑系や暴露系YouTuberなど、YouTuberによる事件やトラブルは多く報道されており、迷惑な存在と考える方もいるだろう。しかし一方で、YouTuberに助けを求め、相談し、救われている人もいる。

YouTuberに相談することについて、ある高校生に聞いてみた。「私もほんとに追い詰められたら、力を借りたいと思うかも。私たちの世代ならきっとわかると思う」。YouTuberが救いになる理由について、見ていきたい。

不登校の高校生がいじめを相談

兵庫県尼崎市立尼崎双星高校で起きたいじめ事件が、尼崎市教育委員会によって、いじめ防止対策推進法に定める重大事態と認定された。第三者委員会も設置のうえ、調査を進めている。これに関わったのが、石田拳智さんのYouTubeチャンネル「天才むかたん」だ。

「天才むかたん」は、チャンネル登録者数10.6万人の人気チャンネル。石田さんは、経営者でありeスポーツ実況者でもあるという人物だ。石田さんがTwitterスペースでファンたちと交流していた際に、ある男子高校生からいじめについて相談を受けたのが発端だ。

高校2年の男子生徒は、2021年2月から起きているいじめに対して、学校や教育委員会に相談したものの解決せず、相談時である12月時点でも学校に通えていないことを告白。画びょうを入れられたり、机に悪口を書かれるなどのいじめを受け、死のうと思ったこともあると打ち明けている。

これを受けて石田さんは、生徒の保護者から委任状を受けたうえで学校に赴き、「加害者の生徒と直接話したい」「なぜ10カ月も事態が進まないのか」などと教頭等と直接やり取り。しかし事態が改善しなかったため、学校名を明らかにしたうえでやり取りの様子を動画で公開するに至ったというわけだ。

これに対して、生徒の友だちからも、「いじめがあるのは事実」「学校が隠蔽している」という声が寄せられているという。動画公開後、石田さんのもとにはほかのいじめられている子どもや保護者からも多く反響がきており、同学校でいじめられて退学したという女子学生からもDMがきたそうだ。

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