東宝、「妖怪ウォッチで最高益」も通過点?

来期は『HERO』『進撃の巨人』が待っている

「妖怪ウォッチ」の興行収入も好調、2015年2月期は過去最高の営業利益となる可能性が高い(写真:日刊スポーツ/アフロ)

2期連続の最高益に向け、1月13日に発表された東宝の2015年2月期第3四半期決算は順調な内容だった。

今期は『名探偵コナン 異次元の狙撃手』や『テルマエ・ロマエⅡ』(2作とも4月公開)、8月公開の3Dの『STAND BY ME ドラえもん』などの大ヒットを受け、東宝は10月に、従来の減益予想から一転、最高益を更新する見通しを出していた。

第3四半期(2014年9~11月)は、書き入れ時の夏休みが終わり、映画興行はやや落ち着く時期。前期は『清洲会議』の大ヒットの反動もあり、この3カ月間に限れば前期実績こそ下回ったが、3Dドラえもんなどの興行の伸びが支えとなるなど、期初からの累計では計画通りに推移した。第3四半期累計(2014年3月~11月)で、営業益は前年同期比23.6%増の233億8600万円で着地した。

妖怪ウォッチは興収70億円が射程に

前期は第4四半期にあたる2013年12月公開の『永遠の0』(興行収入87億円)の大ヒットがあったことから、ハードルは高いものの、2014年12月以降の業績もおおむね好調という。

筆頭は年末年始で最大のヒットとなった『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』(12月公開)だ。前売り券が100万枚を超えるなど、公開前からヒットは予想されていたが、公開最初の土日で16億円超の興行収入を記録するなど、東宝でも前例のないヒットを記録した。

映画館への入場者(中学生以下)へのメダルのプレゼントなどの集客装置の効果もあったが、公開から4週目に入っても着実な興行収入を上げている。年明けまもなく50億円を超えた興行収入は、70億円も射程に入っているという。

好調なのは妖怪ウォッチだけではない。それ以外にも、人気コミックのナルトシリーズ『THE LAST ―NARUTO THE MOVIE―』(12月公開)がシリーズ最高のヒットとなっている。12月の公開ラッシュに押されぎみだった『寄生獣』(11月公開)も、公開から1月半経ったが、現在も興行は底堅い。

会社側は2015年2月期の営業益予想を286億円と昨年10月時点の予想を据え置いている。これは、過去最高だった前期の284億3900万円と比べて0.6%増程度とほぼ横ばいの水準だが、増益幅が拡大する可能性は高い。

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