「妖怪ウォッチ」、爆発的ヒットの極意(中)

仕掛け人が語る「子供向け企画」の正しい作り方

爆発的な人気を獲得し、第二の「ポケットモンスター」との呼び声も高い「妖怪ウォッチ」。上編では、仕掛け人であるレベルファイブの日野晃博社長に、クロスメディア展開におけるこだわりや妖怪ウォッチ誕生の経緯を聞いた。だが、なぜこれほどまで子供たちを夢中にさせるコンテンツを生み出すことができるのか。その発想法に迫った。
レベルファイブの日野社長は子供向けの企画で常に心がけていることがある。

――妖怪にウォッチという言葉を付け加えて「妖怪ウォッチ」。「ダンボール戦機」は普段目にしているダンボールとロボット。その組み合わせの妙が面白いと思います。

何かそういうことを考えるのが好きなんでしょうね。『レイトン教授と不思議な町』もそうですし、基本的にタイトルは僕が考えているんです。企画が進んで内容も決まっているのに、タイトルが最後まで決まらないということはほとんどありません。

――日頃、どんなことを考えていたら、妖怪ウォッチのような爆発的なヒットを生み出せるものなのでしょうか。

爆発的なものというのは結果なので。ただ、「過去の自分に聞く」ということは心がけています。

ほかの会社でうまくいってない事例をいくつか見ると、今の大人のセンスでものを作っているところがあるんですね。子供たちに向けたコンテンツなのに、大人の”クール”をそこに再現して発信していることが多いなと思っています。

大人と子供のクールは違う

結局、大人のクールと子供のクールには相当なズレがある。それを大人になって分かる状況にはなかなかできない。子供向けに関しては、僕は常に子供の頃にあったものの復興や翻訳ということを企画の基礎に置いています。一つ一つの判断をする上でも、「自分はこういう風にやったらカッコいい」と思って決めるのではなく、子供の頃に好きだった作品はどうやっていたかを考えるんです。

例えば、昔のロボットはどうやって合体していたのか。大人の”クール”だと3秒ぐらいでドッキングして、スパスパッと2秒くらいで人の形になったほうが、瞬間的な尖ったカッコよさがあると思うかもしれない。でも、子供の頃の記憶だと、「ゆっくりと変形して合体してただろ?」っていうのがある。カッコいい音楽が鳴りながら、ゆっくり合体するとか。だから、子供の頃の自分に判断させることを心掛けると、今の子供たちにも通用する”クール”が生み出せるのかなと思っています。

――それは過去の作品にも共通したこだわりですか?

全部それでやってきていますね。

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