採用担当者の戦略を知れば、就活は怖くない 担当者向け書籍には貴重な情報がいっぱい

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3点目は「何か質問はありますか」(面接の最後に)。ここでどんな質問が出てくるかによって、就活生の会社への理解度、関心を持っているポイントがわかるとのこと。仕事内容を重視しているならば、仕事の進め方などを具体的に質問する。プライベートと仕事のバランスを取りたい人は残業時間や有休休暇について質問する。

面接の最後には必ず質問しよう

企業はどんな質問が出るのか期待しているのだから、就活生は必ず質問をしよう。そして質問は仕事への意欲を示す内容にしたほうがいいだろう。「特にありません」と何も質問しないのは論外だ。

『新卒採用の実務』 岡崎仁美著 日本経済新聞出版社 860円+税 

岡崎所長は企業に面接担当者のトレーニングを行うことを勧めている。人事部以外の社員も面接官を務めるので、事前にトレーニングしておいたほうがいい。何も準備しないで面接に臨むと正確な判断ができず、優秀な人材を取り逃してしまうこともある。

本書には「面接スキルは場数を踏むことで磨かれます。社員同士で模擬面接などを行い、練習してみるのもいいでしょう。

たとえば、若手社員に応募者の役をしてもらい、質疑応答を行ってみます。(中略)面接担当者の表情や仕草で気になることはあるかなど、学生役の視点から感想を聞いてみましょう」とある。

就活生も必死だが、採用する企業も必死なのだ。必死であるがために面接官の質問の口調がきつくなったり、顔つきが恐くなったりこともある。悪意で就活生にプレッシャーをかけることはほとんどないと言っていいだろう。面接の雰囲気が悪くなったときは、面接官もプレッシャーを感じていると割り切ってその場を乗り切ろう。

(撮影:田所千代美)

田宮 寛之 経済ジャーナリスト、東洋経済新報社記者・編集委員

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たみや ひろゆき / Hiroyuki Tamiya

明治大学講師(学部間共通総合講座)、拓殖大学客員教授(商学部・政経学部)。東京都出身。明治大学経営学部卒業後、日経ラジオ社、米国ウィスコンシン州ワパン高校教員を経て1993年東洋経済新報社に入社。企業情報部や金融証券部、名古屋支社で記者として活動した後、『週刊東洋経済』編集部デスクに。2007年、株式雑誌『オール投資』編集長就任。2009年就職・採用・人事情報を配信する「東洋経済HRオンライン」を立ち上げ編集長となる。取材してきた業界は自動車、生保、損保、証券、食品、住宅、百貨店、スーパー、コンビニエンスストア、外食、化学など。2014年「就職四季報プラスワン」編集長を兼務。2016年から現職

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