日本は非核三原則を保ちつつ自衛力高められるか 木原官房副長官「さまざまなオプションを考える」
橋下氏:仮に西側諸国がエネルギーの取引をやめれば、中国をはじめ向こう側の陣営が全部その権益を取っていってしまう。イランのアザデガン油田(の事例もある)。
松山キャスター:アザデガン油田はそうだった。
橋下氏:(イランに制裁を科す米国の圧力により)日本が権益を放棄すると中国が取っていってしまった。中国を取り込まない限りエネルギー取引を全部止めても(制裁の)効果は薄い。
中国の動きと日本の備え
木原副長官:まったくその通りだ。中国がどういう動きをするのかは非常に重要。25日のNATO首脳会合でも中国が大きな議論になった。名指しはしていないが、G7(主要7カ国)首脳会合でも制裁措置を穴埋めする行動はどこの国にもさせないことを打ち出した。ここは非常に重要な論点だ。(中国に)しっかり働きかけていきたい。
松山キャスター:今回のウクライナ戦争でもう1つ焦点がある。核保有国が非核保有国に対し、核兵器を威嚇に使うという初めてのケースではないか。ロシアのペスコフ大統領報道官は、国の存亡危機の場合は核兵器を使用すると言及した。(非核保有国の)日本の備えをどう見るか。
橋下氏:岸田首相は被爆地出身の政治家として核については絶対に認めない、非核三原則も見直さないと言った。先日、安倍晋三元首相が番組に来て「核共有の議論が必要だ」と述べた。安倍氏はNATO型の核共有(のことを言ったの)ではない。核の使用の判断に関してNATO加盟国は一定の関与ができるが、日本は米国の核の傘の中にあっても全く関与ができない。要は、(核使用・不使用の判断の)責任も共有しなければいけないのではないか。核の使い方、運用の仕方について日本の意思を一定反映するプロセスが必要なのではないか。そういう意味での核の責任共有、核共有ということだ。これは議論が必要ではないか。米国に全部丸投げというわけにはいかない。
木原副長官:核シェアの話は、その中身に応じてさまざまなものがある。橋下さんが「NATO型の核シェアではない」と言ったことは非常に安心した。われわれは非核三原則を堅持しなければいけないから、それ(NATO型核共有)は難しい。(核使用の)責任のシェアは、日米同盟の中で深化させていく。今回の(ウクライナ戦争の)最大の教訓は、われわれ自身の自衛力を高めていく、同時に日米同盟を強化していく、この2つをしっかりやることだ。日米同盟を強化する中でさまざまなオプションをしっかり考えていく。
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