覆面調査・書店員のお薦め本は頼れるか
続いて池袋の東武百貨店にある旭屋書店池袋店へ。
最初に薦められたのは、『かいけつゾロリ』(ポプラ社)シリーズ。「売れ筋です。対象年齢も幅広いですよ」と言いつつ、「でも3歳には難しいなぁ」と、乗り物の絵本が並ぶ棚へ。「男の子は乗り物が好きですからね」。特に『幼稚園百科』(小学館)や『はっけんずかん』(学研)は、「長く使えるのでプレゼント向け」と言う。「まだ自分では読めないでしょうが、絵を見て楽しめますし」。
最後に向かったのが、JRを挟んで反対側のリブロ池袋本店。
絵本売り場は独立していて、訪れた中でいちばんの品ぞろえ。女性店員のお薦めは、『せんろはつづく』(金の星社)のギフト用2冊組。「指でたどって楽しめるタイプ。3歳くらいにちょうどいいですよ」。続いて『コんガらガっち』(小学館)、『100かいだてのいえ』(偕成社)も推薦。どちらも人気商品で、複数巻セットでのプレゼントに向いているという。
その後、「読み物以外ならこちら」と工作絵本のコーナーへ。『あそびのおうさま』(学研)シリーズのほか、『へんしんポスト』(金の星社)を取り出した。絵本を贈る場合、「すでにお持ちだといけないので、お母さんがご自分で買わないようなものや、最近出た絵本がいいですね」とのこと。丁寧な接客と豊富な商品知識に感服した。
書店員によって得意分野は違うだろう。が、客にはわからない。質問した分野に詳しい書店員がいれば紹介して欲しい。また、どの本を薦めるかは、相手の基本知識によって異なるはずだ。が、記者の知識レベルや要望を尋ねる質問はなかった。書店員が忙しいのは理解しているが、もう少し客の相談に乗ってほしいと感じた。
最後に、お忙しいところご協力いただいた書店員の皆様に感謝します。
(週刊東洋経済2011年1月22日号)
※写真は本文とは関係ありません。撮影:風間仁一郎
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