夫が"イクメン"でなくても、いいではないか 子育ての喜びを独占してしまおう

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そういえば子供たちが幼い頃、幼稚園や学校行事、そして音楽教室のグループレッスンの付き添いまで、すべて欠かさず出席していた、とある父親がおられました。

私はてっきり父子家庭だと信じていました。それ故に子供に寂しい思いをさせまいと、100%の出席率で頑張っておられるのだと思い込んでいたのです。子供が小学校卒業間際になって、ですからその父子と知り合って10年ほど経って、とある女性が私宅に訪ねてこられました。その父子の子供のママでした。

夫婦共働きで、子供の学校関係の親の出番はすべて父親と決めていたから、一切自分は構わなくて済んだとサバサバしています。私が父子家庭だと思いこんでいたことを白状して二人で大笑いしましたが、夫人は小学校の先生で、夫君が学校行事への参加の役割を買って出たそうです。夫人は本当に嬉しかったそうで、自分が在宅の時も学校行事は夫君に任せて全然気にならならず、夫君からのクレームも一切なかったと言っています。

幸福な家庭の証拠?

ゆーこ様、土曜日の多くを仕事が忙しいといって出かけられるご夫君に不満を感じておられるようですが、本当に仕事で忙しいのかもしれませんし、ゴルフもそれで人間関係が上手くいっているのかもしれませんし、又は単なる趣味としてゴルフをされていても、家族として歓迎してあげてもいいのではないですか。

もし貴女がゴルフが嫌いか苦手なタイプで、ご夫君が「こんなに面白いスポーツはないので、是非一緒にこの楽しみを共有したい」と無理に毎回ゴルフに誘われたら、困るでしょう? ゴルフと育児を同列に考えるのもどうかと思いますが、人はそれぞれ得手不得手、向き不向きがあり、関心のありどころも違うと、割り切って考えてはどうですか。

世の中には、「夫が仕事を真面目にしない」と嘆く人もいますし、「夫が仕事と会社の往復で、趣味なく友だちもいなくて、自分は何もしないのに家事・育児の細かいところまで難癖をつけるのが趣味のようだ」と嘆く人もいます。ゆーこ様のご不満を、他にトラブルがない証拠だと、うらやましく思う女性も多いのですよ。

数年前でしたか矢沢永吉さんのインタビューを聞いたことがありました。彼は仕事に夢中で、家庭を顧みなかったそうです。浮き沈みの激しい音楽の世界でこれだけの期間、不動の人気を得る仕事をしてこられたのですから、想像はつきますね。

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