中国は資本流入を中心に規制を緩和。外資金融の参入も相次ぐ。

上海の株式市場は今やニューヨーク、ナスダックに次ぐ規模に(ロイター/アフロ)
経済規模で2010年に世界第2位となった中国は今や、金融資本市場の規模でも米国に次ぐ大国となった。中国人民銀行によると、今年4月末時点の中国の株式市場(上海、深圳)の時価総額は80.3兆元(1元=17円として約1360兆円)に上り、債券市場のそれは国債・地方債、金融債、社債を中心に120.9兆元(約2050兆円)に達する。

個人金融資産の伸びも驚異的だ。米ボストンコンサルティンググループの推計では、中国の家計金融資産は20年末で27.4兆ドル(約3000兆円)。5年で7割強増えた。米国の104.2兆ドルに次ぐ規模で、日本の18.3兆ドルを上回る。25年には41.7兆ドルが見込まれる。10年後には保有資産1億ドルを超す「超富裕層」の資産が世界で最も集中する国になるという。
また、中国では世界に類を見ないスピードで高齢化が進む。35年には公的年金の積立金枯渇が危惧され、公的年金の改革とともに企業年金、個人年金の拡充が焦眉の急となっている。中国国内での資産運用ニーズは高まる一方だ。
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