米国を代表する国際政治学者である米ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授。中国が成長する中、日米同盟が強固でなければ中国の挑発が続くと説く。
[ Point ]
・共産党の言論統制は国家の活力を削ぐ
・米中は協調的競争関係へ。協力しつつ競争
・日本の対中戦略のカギは強固な日米同盟
──貿易戦争が過熱するなど、足元では米中対立が深まっています。
米国の対中政策は共和党、民主党の超党派の合意だ。中国は経済、軍事などで公平な態度を取っていないという考え方に基づいている。とくに、中国は貿易ルールを自国に有利な方法でうまく操っているというのが超党派の意見だ。中国は国有企業に補助金を出したり、外国企業の知的財産を奪ったりするために、巧妙に動き、日本を含む西側諸国の経済的な利益を損なっている。貿易面でフェアではない。貿易戦争の火を誰がつけたかといえば、明らかに中国だろう。
その結果、トランプ政権で両国間の緊張は高まり、バイデン政権でも状況は変わらず続いている。ただし、バイデン政権の対中政策はトランプ政権とは違う。より同盟国を重視した姿勢だ。
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