アジアインフラ投資銀行(AIIB)は中国主導で設立されたことから、中国の「一帯一路」構想の推進エンジンとみられることが多かった。現に中国が最大の出資国である一方、日本や米国は参加を見合わせている。
だが、設立から5年が経過した現在、当初危惧されていた「中国主導」による強引な動きは見られず、開発金融機関としての国際的な基準を守って運営されているとの評価も増えてきた。
加盟国はアジア域外を含めて103カ国に上り、米スタンダード&プアーズなどの格付け会社から最高レベルの格付けを取得。2019年には英国で25億ドルのユーロドル債調達を実現し、今年7月8日時点での累計投融資額は259億ドルに上っている。
大阪ガス関与のインド事業
こうした中、日本企業が関与するプロジェクトへの融資が3月に初めて決まった。大阪ガスが出資するシンガポールのエンジニアリング企業AGPがインドの現地法人を通じて同国南部で計画している都市ガス供給事業に、AIIBがオーストリア開発銀行やインド国内の金融機関などとともに協調融資を実施する。大阪ガスはAGPのインド法人との間で技術サービス契約を締結して「天然ガスバリューチェーン」の構築を推進。AIIBの発表資料によれば、AGPのインド現地法人は約1000万世帯に天然ガスを供給するほか、約1300の圧縮天然ガスステーションの設置などを計画している。
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