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政治・経済・投資 #2050年の中国

「30年後もインドより中国、日本企業はリスク覚悟で勝負を」 世界の賢人が見る中国の未来像/新浪剛史

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サントリーホールディングス 社長 新浪剛史(にいなみ・たけし)1959年神奈川県生まれ。81年慶応大学経済学部卒業、三菱商事入社。91年米ハーバード大学経営大学院修了。2002年ローソン社長、14年会長を経て同年10月、サントリーホールディングスの社長に就任。(撮影:梅谷秀司)

長期的に見て中国の消費市場は大いに発展し、人々の生活も豊かになっていくだろう。世界では、2050年に向けて科学技術が計り知れないほど進歩する。その牽引役は中国であり、またそれを享受するのは中国の人民だという前提に立てば、今後は高齢化が進み人口が減っていくとしても、中国の将来を悲観的には捉えていない。GDP(国内総生産)成長率6%以上の維持は難しくとも、3%程度を確保できるはずだ。

中国の経済成長を支えるのは生産性の向上だ。例えばフードデリバリーサービス。今のビジネスモデルは配達員の賃金が低いことを前提に成り立っており、今後は賃金上昇によるコスト増が予想される中、ドローンなどを活用した自動配送をどんどん進めている。

こうした分野の規制は日本に比べて圧倒的に少ない。中国政府は「何か問題が出たらギュッと引き締めるが、それまでは自由にどうぞ」という姿勢だ。日本では監視社会など負の側面ばかりが強調されるが、そのコインの裏側には自由度の高さがある。深圳などで新しいビジネスを興す起業家たちが生き生きと活動できている限り、生産性は上がっていくだろう。

米国のしたたかさに学べ

日本は今後、中国と米国のどちらにつくべきかという議論がある。これは政治と経済を分けて考えるべきだ。政治・安全保障については、4月の日米首脳共同声明によって日本の立場が明確になった。もし台湾海峡で問題が起こり、米中どちらかを「選べ」と言われたら、これはもう有事だから米国を選ぶことになる。

一方、経済の面では米中双方とうまく付き合うことが今世紀最も重要な知恵になるだろう。日本企業はゼロかイチかになりがちだが、米国企業はしたたかだ。米投資ファンドのブラックストーン・グループが中国の不動産大手を買収すると発表したのをはじめ、中国企業に積極的に投資している。

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