モス「女性狙い」で絶好調の裏にある王道の戦略 限定商品が大当たり、食パン参入にも狙いアリ

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マーケティング改革が功を奏し、快進撃を続けるモスバーガー(記者撮影)

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コロナ禍にもかかわらず、ファストフードチェーン「モスバーガー」の快進撃がとまらない。既存店売上高は前年同月を20カ月連続で上回る。2021年3月期は定番商品である「モスバーガー」のリニューアルにくわえ、「マンハッタンクラムチリ ロースカツ」、「まぜるシェイク 獺祭」などの期間限定商品も大当たり。足元では高級食パンやスナック菓子「モスバーガーポテト」などの物販事業にも精力的だ。
そんなモスバーガーを運営するモスフードサービスだが、かつては停滞期に陥っていた。2018年までは既存店売上高が昨年を下回る月も多く、追い打ちをかけるように2018年8月には関東甲信地方の店舗で食中毒が発生。「どん底」から、同社はどのようにして回復を遂げたのか。2018年10月にモス立て直しのため招聘された、安藤芳徳上席執行役員マーケティング本部長に聞いた。

マーケティング改革で復活

マーケティング戦略の転換――。

これがモス復活の一因だ。従来は高品質の商品を作ればしっかりと結果が伴っていたため、開発担当者が作りたい商品を提供する「プロダクトアウト」型の戦略を採用してきた。だが、競争が激化する中、単にいいものを作るだけでなく、「顧客はどんな商品を求めているのか」という観点から商品を作り出す「マーケットイン」の考え方を導入する必要があったという。

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