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〈今週のもう1冊〉『私は何者かを知りたい』書評/提供精子から生まれた子どもたちの知られざる葛藤

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『私は何者かを知りたい 匿名の精子提供を生きる』ドナーリンク・ジャパン 編
私は何者かを知りたい 匿名の精子提供を生きる(ドナーリンク・ジャパン 編/晃洋書房/2750円/280ページ)
[著者プロフィル] ドナーリンク・ジャパン/日本で精子提供や卵子提供で生まれた人と過去に精子や卵子を提供した人、さらに同じ提供者から生まれた人を結び付ける支援をするために2022年に発足した。
さまざまな分野の専門家が、幅広い分野から厳選した書籍を紹介する。【土曜日更新】

AID(非配偶者間人工授精)とは、夫以外の第三者から提供された精子を用いて妊娠・出産を行う生殖補助医療の1つだ。本書では、日本でAIDによって出生した子どもやその親、精子提供者が自らの経験や葛藤を綴(つづ)っている。

AIDが行われる文脈は国や地域によって違いがある。北米や北欧では、精子バンクのユーザーは単身女性やレズビアンカップルの占める割合が一定程度ある。日本ではもっぱらヘテロセクシャルの婚姻した夫婦を対象とする不妊治療として医療機関でAIDのあり方が模索されてきた。

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