クッキーは「やりすぎている」側面もあった
――新たなターゲティング手法はどのように開発が進んでいるのですか。
グーグルだけでなく、広くウェブの開発者を巻き込んだ「プライバシーサンドボックス」と呼ばれるオープンな開発の枠組みを設けている。その中で技術のアイデアが提案され、支持が集まればプロトタイプを作り、試験運用が行われる。クロームだけでなく、ほかのブラウザーもここに参加してほしいと考えている。
サンドボックスの中では、興味・関心を基にしたターゲティング、過去に広告主のサイトに訪問した人を対象にした「リターゲティング」など、広告の目的別にそれぞれプライバシーを考慮した手法が開発されている。クッキーでは何がどこまで追跡されているかわからない状態だったが、今後は目的ごとに本当に必要なデータだけを使えるようにするのが狙いだ。
クッキー自体はよい技術だと思うが、(個人を追跡するという意味では)やりすぎている側面もあった。だからグーグルでは2020年、2年間かけてサードパーティークッキーの利用を禁止すると発表した。今のところサンドボックスの進捗にはとても満足している。
※クッキーを基礎から知りたい方は初心者でもわかる閲覧データ「クッキー」の大疑問をご覧ください。
――新たな手法の中でも、「FLoC(Federated Learning of Cohorts、コホートの協調機械学習)」と呼ばれる仕組みが広告業界でも注目を集めています。
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