大納会の日経平均は大幅続落、不安を年越し ギリシャ情勢が売り材料に
[東京 30日 ロイター] - 大納会の東京株式市場で日経平均は大幅続落となった。市場参加者が少なく売買代金が低迷するなか、ギリシャでの政治的な混迷を売り材料に短期筋のポジション調整に押され、後場に一段安。
前日比で279円安となり、7営業日ぶりに終値は1万7500円を下回った。年間では2013年末比1159円46銭高となり、上昇率は7.1%。戦後4番目の伸び率をみせた昨年からは49.6ポイント縮小した。
大納会が安値引けとなったのは2010年末以来。日経平均は後場に入ってから先物主導で売られ、主力株は軒並み下げ幅を拡大した。TOPIXコア30構成銘柄全銘柄が下落したほか、ファーストリテイリング<9983.T>が1.88%安、ファナック<6954.T>が1.46%安。値がさ株も売られ指数を押し下げた。
外国人投資家の動きは総じて鈍く、東証1部の売買代金は1.6兆円と低迷。ギリシャでの政治混迷も見送り要因となった。「昨年は年末最高値となってから、新興国経済への懸念から年明け以降、軟調な相場が続いたことも意識されている」(国内証券)との指摘もあり、正月休み中の海外市場の動きを見極めようとするムードも広がった。
内藤証券の田部井美彦・投資調査部長は「ギリシャでは1月25日の総選挙ということだが、そこまで国内外の市場がどうなるのか、影響を気にする投資家が出ている」と指摘。海外のリスク要因に対する懸念が相場の重しとなった一方で、日経ジャスダック平均<.NOTC>などは上昇しており、「政府の経済対策や、炭素繊維などのテーマにからんだ中小型株が動くような相場になっている」との見方を示す。
個別銘柄では東レ<3402.T>が堅調。自動車大手の独BMW<BMWG.DE>に、車体の軽量 化と燃費改善につながる炭素繊維を供給すると30日付の日本経済新聞朝刊が報じ、材料 視された。半面、2014年の中国販売が目標に届かない可能性があると伝わったトヨタ自動車<7203.T>は後場に下げ幅を拡大した。
東証1部騰落数は、値上がり461銘柄に対し、値下がりが1261銘柄、変わらずが137銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 17450.77 -279.07
寄り付き 17702.12
安値/高値 17450.77─17713.76
TOPIX<.TOPX>
終値 1407.51 -17.16
寄り付き 1423.98
安値/高値 1407.51─1424.16
東証出来高(万株) 166698
東証売買代金(億円) 16172.08
(長田善行)
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