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10月実施の幼保無償化「劣悪でも対象」に自治体反発 年間8000億円の行方

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「子の安全」は置き去り。東京・杉並区、江戸川区は条例で認可外に制限も。

内閣府に張られた啓発ポスター。テレビCMも積極投下中

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政権肝煎りの少子化対策、幼児教育・保育の無償化が、10月からいよいよ実施される。

3月に行われたインテージリサーチの調査(サンプル数は1万803人)によれば、全体の約7割、当事者である未就学児のいる世帯では9割近くが賛意を示しており、世論の評判は上々。が、自治体や保育の専門家からは、「子どもの安全」が置き去りにされていると、批判の声が相次ぐ。

「どんなに劣悪な環境の園でも、5年間はフリーパスで無償化、というのはあまりに乱暴。結局、国が言いたいのは『子どもを産んだらとっとと預けて働き、税金を納めましょう』ということ。これでは子どもは主役じゃない。死亡事故でも起これば、矢面に立たされるのはわれわれですよ」。都内のある区で保育政策を担当する職員は怒りをあらわにする。

問題となっているのは、無償化の対象になる施設に、国の定める設置基準(指導監督基準)を満たさない認可外保育施設も、今後5年間は「経過措置」という形で含まれる点にある。市区町村に「保育の必要性」を認められた3〜5歳児の利用料が、月3.7万円まで無償になる。

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