子どもの虐待死の事件が報じられるたび、やり場のない怒りがこみ上げる人は多いだろう。ただし件数ベースで見ると、虐待死より多いのが、子どもの自殺だ。
警察庁の統計によると、2017年の20歳未満の自殺者は567人と、対前年比で47人増加。小学生、中学生、高校生は計357人(同37人増)だった。
大人を含む日本全体の年間自殺者は、ピークだった03年以降、減少傾向にある。12年に年間3万人を下回り、18年には2万0840人と、37年ぶりに2万1000人を下回った。ただ内訳を見ると、中高年男性を中心に多くの年代で自殺者が減少した一方、若年層は自殺者が減っていない。自殺対策は大人向けには効果が見えるが、若年層では学校生活などに課題が残っていることがうかがえる。
警察庁の統計では自殺者数を原因・動機別に抽出している。遺書や遺族からの聞き取りなどから、原因や動機は3つまで推定される。
それによると、18年に小中高生で「学校問題」に起因した自殺者数は150人。「家庭問題」の84人を大幅に上回った。学校問題のうち最多が「学業不振」で42人。ほか「進路に対する悩み」が33人、いじめ以外の「学友との不和」が25人、「入試に対する悩み」が21人に上った。

その背景には少子化や高学歴化があると思われる。進路や学力の悩みに対応しきれない多忙な学校現場の事情もあるのだろう。
文部科学省も子どもの自殺者数を把握している。同省の「問題行動調査」によると、17年度の小中高生の自殺者数は250人で、警察庁の統計より100人ほど少ない。これは学校が文科省へ報告した数。遺族の意向で伏せる場合や、学校が恣意的に報告しない場合があるため、警察庁の統計より少なくなりやすい。
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