自ら集めた自己努力収入は全体の36.8%
国立大学で企業の売上高に当たるのが「経常収益」だ。内訳は国からの交付金である「運営費交付金収益」、授業料・入学金・検定料といった「学生納付金収益」をはじめ、「受託研究等収益」「受託事業等収益」「寄付金収益(寄附金収益)」などがある。医学部があれば診療収入に当たる「附属病院収益」も加わる。
すべての国立大学法人の収入を合計した24年度実績は、運営費交付金収益が1兆828億円。附属病院収益を除いた経常収益に占める比率は47.4%だ。
同様に学生納付金収益は3624億円(15.9%)。それ以外の受託研究収益や補助金等収益、寄付金収益に雑収入などを加えた、自ら外部から得た資金を「自己努力収入」と定義。これが8405億円(36.8%)だった(下図参照)。
1位東京大学、2位大阪大学
では、この自己努力収入は個別の大学ごとにみると、どうなのか?
今回も病院収入の差を除外するために「附属病院収益」を除いた経常収益に対する自己努力収入の比率(自己努力収入比率)を出し、高い順にランキングした。上位は大学経営に必要な資金の多くを自ら集めた大学ということになる。
ランキング1位は東京大学で59.0%。自己努力収入は1419億円で内訳は受託研究691億円、共同研究195億円、寄付金180億円などとなっている。ただ、多くを占める研究費は不正の温床にもなりやすいのも事実だ。
東大は医学系研究科の共同研究をめぐる贈収賄事件発生などを受け、昨年7月から全教職員を対象に調査を実施してきた。9月11日に、60代の特任教授を倫理規定違反で7月30日付けで停職2カ月の懲戒処分にしたと発表。共同研究相手から接待や物品の贈与などで計15万円相当の利益を得ていたという。これで今回の調査対応はすべて終了し、合計26名の処分が公表された。同校の場合は自らまいた種を刈り取った形だが、外部から資金を多く得る大学ほど、より強固なガバナンス体制が求められる。
2位は大阪大学で54.3%。自己努力収入は706億円だった。内訳は受託研究245億円、共同研究110億円、寄付金166億円などとなっている。
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