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今も残る大震災のトラウマ、求められる「寄り添い型支援」 被災地の子どもたちの8年

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宮城県石巻市では、東日本大震災で家族を亡くした子どもたちへの支援活動が続く。

絵を描くことで自分の気持ちを表現するアートセラピー(提供:一般社団法人こころスマイルプロジェクト)

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「高校入試に合格しました! 本当に頑張ったね、おめでとう。8年間見守ってくださった皆様に感謝いたします!」

宮城県石巻市を拠点に、東日本大震災で家族を亡くした子どものケアや、不登校児童の復学支援を続けているボランティア団体「こころスマイルプロジェクト」。今年2月、同団体のフェイスブックに喜びの文字が躍った。高校や大学進学を控えていた子ども7人全員の進路が決まったのだ。

7人の中には、兄弟を亡くした子どもや、地震の恐怖からPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し、学校に通えなくなった経験のある子どももいた。代表理事を務める志村知穂さんは、8年にわたってこうした子どもたちを見守り続けてきた。

震災のトラウマに苦しみ続け、学校に通うことが困難な不登校の子どもにとって、志村さんの存在は何物にも代えがたい。志村さんと一緒に公園でかけっこをしたり、虫を捕ったり、土管の穴に潜って探険遊びをしているうちに、子どもたちからいつしか笑顔が生まれるようになった。

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