安くて1万円、遺伝子検査で何がわかる? DeNA、ヤフーなどが検査事業に続々参入

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遺伝子検査ブームの火付け役となったといわれるDeNAは、自社でラボを構えて解析を行っている。今後は管理栄養士による50分間5800円のカウンセリングなど、有料サービスを充実させていく予定だ。

ファンケルは中高年対象の予防医療事業「グッドエイジングプログラム」の中で遺伝子検査を行う。検査結果に基づき、同社の「健康カウンセラー」が生活習慣病予防のサプリメントを提案する。サプリの価格は30日分で1万円前後。2015年3月までに全国で150回以上セミナーを開き、潜在顧客への浸透を狙う。

ヤフーは遺伝子検査を軸とする健康管理サービス「ヘルスデータラボ」を展開。2015年にもスマートフォンアプリを投入し、遺伝子情報と活動量などのデータを組み合わせて生活改善アドバイスが見られるサービスを始める。

個人向け遺伝子検査は医療ではない

将来的には、個人の遺伝子情報に基づき、その人がかかりやすい病気の薬などの広告を配信する、ターゲティング広告事業への展開も視野に入れる。しかし、利用者が受け入れるか未知数ではある。

個人遺伝情報取扱協議会の堤正好理事長が、「個人向け遺伝子検査は病気リスクを扱うが、医療ではない」と強調するように、個人向けの検査は確定診断を行う医療用の検査とは性質が異なる。

わかるのは、自分と同じ遺伝子型を持つ集団の病気のリスクや体質の傾向にすぎない。また、発展途上の分野であるため、将来研究が進めば、結果が大きく変わる可能性もある。手頃な価格になりはしたが、利用には慎重さも求められる。

(週刊東洋経済12月27日-1月3日新春合併特大号(12月22日発売)「価格を読む」を転載)

長谷川 愛 東洋経済 記者
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