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孫正義社長が英ARMにほれ込んだ3つの理由 チップの憧れは19歳の学生時代にさかのぼる

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「すべてはこの1個のチップから始まった」と半導体への熱い思いを語る(撮影:風間仁一郎)

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日本の経済史上最大ともいわれる、ソフトバンクグループによる英ARMホールディングスの買収。孫正義社長はARMの経営陣に熱烈なラブコールを送り、2週間で実現にこぎ着けた。なぜそこまでほれたのだろうか。孫社長の発言をたどっていくと、大きく分けて理由は三つありそうだ。

40年前。孫社長はその後の人生を大きく変える強烈な体験をした。当時米カリフォルニア大学バークリー校在学中の19歳。車から降りて科学雑誌をめくっていたところ、ある写真と巡り合った。

何か未来都市の設計図のような、幾何学模様の不思議な写真だったわけです。次のページをめくったら、これが指先の上、人さし指の先に乗っかるほどの小さな破片の写真だった。その破片が実はコンピュータであることを知ったんです。

7月下旬に都内で開かれた法人向けのイベントで、孫社長はそう語っている(以下、太字はすべて同イベントでの発言)。

巡り合った写真に写っていたのは半導体チップだ。この場で詳細は語られなかったが、孫社長が目にしたのは『ポピュラー・エレクトロニクス』という雑誌に載っていた、米インテルの「i8080」という製品だったとみられる。

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