「いつヒコーキに乗るの?」と聞く幼児に、母親は「今日は飛行機に乗りに来たんじゃないのよ」と笑顔でなだめていた。新千歳空港ターミナルビルで、平日の夕方に見掛けた光景だ。
「北海道のショールーム」をキャッチフレーズに掲げる同ビル内には道内のラーメン10店舗が出店している。すし店など道内の食材を売りにした飲食店も立ち並ぶ。北海道メーカーのお菓子、カニなどの魚介類やチーズ、ハムなどの農畜産品の販売店と合わせると実に180店舗だ。映画館や温泉施設、「ドラえもん」をテーマにした娯楽施設まである。
「北海道の玄関としてだけではなく、地域の方々に目的地として楽しんでもらえる空港」(北海道空港経営企画本部企画部の笹川一雄次長)という言葉どおり、平日午後の温泉施設にはスーツケース片手の男性客のほか、身軽ないでたちの女性グループ客や親子連れの姿があった。
北海道の観光業を支えているのは旅行客の約9割を占める北海道民。そのため新千歳空港は、国内旅行客に加えて道民を主なターゲットに施設を充実させてきた。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら