2008年の金融危機によって、世界の航空会社は赤字に転落、特に旅客事業が大打撃を受けた。その結果、多くの航空会社が破産や運航停止に追い込まれた。北米ではアメリカン航空、欧州ではスパンエア、エア・フィンランド、マレブ・ハンガリー航空が破綻。アジアでもキングフィッシャー航空、国内では日本航空(JAL)が破綻した。
北米では、デルタ航空とノースウエスト航空、ユナイテッド航空とコンチネンタル航空が10年に合併。アメリカン航空とUSエアウェイズも13年に合併した。結果として北米のフルサービスキャリアー(FSC)は3社に集約された。LCC(格安航空会社)でもサウスウエスト航空とエアトランが11年に合併。この結果、北米のメジャーLCC(売上高5000億円超のLCCと定義)は、サウスウエストとジェットブルーの2社になった。
航空交通量が北米と同規模の欧州でも再編が加速。FSCにおいては、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)とイベリア航空が10年に経営統合しインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)になった。ルフトハンザドイツ航空は経営破綻後のスイス国際航空を金融危機前の07年に完全子会社化、エールフランス-KLMが09年にアリタリア-イタリア航空の株式25%を取得(アリタリアは14年にエティハド航空傘下に)。欧州でもFSCは3社に集約された。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら