海外旅行の大きな負担であった燃油サーチャージが急激に下がっている。図表1を見てみよう。国内航空大手2社を利用して、家族4人で夏休みにハワイへ旅行した場合、昨年7月発券の往復航空券では燃油サーチャージが12.8万円かかったのが、今年7月発券なら4.8万円に。ニューヨークやパリ、ロンドンでは20万円だったのが8.4万円まで下がった。都市によって異なるが、下げ幅は6~8割と大幅に安くなっている。
サーチャージを決めるシンガポールケロシン
燃油サーチャージとは燃油特別付加運賃とも呼ばれ、燃油高を自助努力で吸収できない航空会社が、利用客に燃油コスト増を一部転嫁する特別運賃のことだ。国内の航空各社は2000年代初頭からの原油価格高騰を受け、05年から飛行距離の長い国際線を中心に導入した。
厳密に言えば、適用の有無やタリフ(運賃を算出する価格表)は航空会社ごとに異なるが、現在、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)の国内航空大手2社ではほぼ同じ価格体系で運用されている。
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