有料会員限定

原油価格半減でもゼロにならないからくり [秘密3 燃油サーチャージ]

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
拡大
縮小

海外旅行の大きな負担であった燃油サーチャージが急激に下がっている。図表1を見てみよう。国内航空大手2社を利用して、家族4人で夏休みにハワイへ旅行した場合、昨年7月発券の往復航空券では燃油サーチャージが12.8万円かかったのが、今年7月発券なら4.8万円に。ニューヨークやパリ、ロンドンでは20万円だったのが8.4万円まで下がった。都市によって異なるが、下げ幅は6~8割と大幅に安くなっている。

[図表1]
拡大する

特集「最強のエアライン」の他の記事を読む

サーチャージを決めるシンガポールケロシン

燃油サーチャージとは燃油特別付加運賃とも呼ばれ、燃油高を自助努力で吸収できない航空会社が、利用客に燃油コスト増を一部転嫁する特別運賃のことだ。国内の航空各社は2000年代初頭からの原油価格高騰を受け、05年から飛行距離の長い国際線を中心に導入した。

厳密に言えば、適用の有無やタリフ(運賃を算出する価格表)は航空会社ごとに異なるが、現在、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)の国内航空大手2社ではほぼ同じ価格体系で運用されている。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
最強のエアライン
[秘密7 客室乗務員]
[秘密6 ファーストクラス]
[秘密5 ビジネスクラス]
[秘密4 マイレージ]
[秘密3 燃油サーチャージ]
[秘密2 安産確保とパイロット不足]
[エアライン7つの秘密1 機内食産業]
[小松空港][富山空港]
[那覇空港]
[新千歳空港]雪が見たい!
地方空港で広がる
関西国際空港アクセス&interview
[関西国際空港] コンセッション2.2兆円
[成田空港] 成田初の格安航空会社専用
成田空港アクセス
[成田空港]空の玄関口の機能は健在
羽田空港アクセス
国際線拡張から1年 成田から羽田へ
スカイマークは挫折したが
ビジネスパーソン1833人に聞きました
好調支える独自の構造
総点検! 日系エアラインが生き残る道
総点検! 日系エアラインが生き残る道
アジアは残り1枠
日本は世界に勝てるのか
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内