フルサービスキャリアー(FSC)。昔からある、ゆったりした座席を用意し、豪華な機内食や飲み物を提供する航空会社のことである。路線網を張り巡らせていることからネットワークキャリアーとも呼ばれている。
燃油安で足元の業績は好調だが、2000年代以降、欧州やアジア太平洋地域のFSCは全般的に業績が振るわない。この苦境には共通した原因を二つ挙げることができる。一つは度重なる航空燃料の高騰であり、もう一つがLCC(格安航空会社)との競争である。
00年以降徐々に高騰を始めた原油価格(WTI)は、1バレル=20ドルからピークで100ドルを超える水準に達した。燃料コストは航空会社の総コストの30~40%に上昇した。
さらに旅客数全体の95%を占め、大手にとっても収益源であったエコノミー旅客市場にLCCが先鋭的な価格競争を持ち込み、世界各地で新たな低運賃競争が始まった。
しかし、こういった悪環境の中でも好業績を示した3集団がある。1番目が中東に近年現れた航空会社、2番目が米国の大手航空会社、3番目が日本の大手航空2社だ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら