ビジネスクラスの進化が止まらない。エアライン各社はハイエンド層をターゲットにしたサービス見直しに注力し、最近は従来のファーストクラスをしのぐ高級シートも続々と登場している。
各社の最先端をいくビジネスクラス──そのトレンドは、ズバリ「全席通路側」である。
「魚の骨」型や「ジグザグ型」も
ボーイング747や777などの大型機のビジネスクラスは、2本の通路を挟んで横1列に「2─2─2」の計6席をレイアウトするのが主流だった。しかし各社ともグレードアップを進め、それぞれ個性を打ち出してきた結果、最近は横1列が「1─2─1」の計4席のみというぜいたく極まるシート配置が登場している。「1─2─1」とはつまり、全席が通路側だ。
「プライバシーが守られるうえに、どの席からもダイレクトに通路に出られるので、トイレなどに立つ際も隣の乗客を気遣う必要がない」と利用者からの評価も高い。
全席が通路側となる「1─2─1」の各列4席配置だと、設置できるシート数は当然減ってしまう。このクラス特有のゆったりした広いシートピッチ(座席の前後間隔)のままでは、従来の「2─2─2」に比べて、単純計算で3分の2しか席数を確保できない。上級クラスの需要が伸びる中で、売れるのに供給量が足りないというのでは、みすみすビジネスチャンスを逃してしまう。そこで「1─2─1」配列を導入した各社は、それぞれ独自の工夫をシート設計に採り入れることになる。
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