日産リーフ試乗レポート、普通乗用車クラス初の量産型電気自動車の乗り心地はいかに
フロアに配置された電制シフト。上のPボタンを押して、パーキングON/OFF。シフトを下にシフトしてドライブ、上でリバース。下に2度シフトすると10%航続距離を伸ばせるエコモードとなる。確かに唱われている通り、マウス感覚で操作感は軽い。
シフトをDモードにしていよいよ出発。AT車のクリープ現象と同様に、Dに入れるとクルマがゆっくり動き出す。
アクセルを踏むとあっという間に加速する。発進時から最大トルクを発生するEVならではの加速感は、やはりガソリン車とは別物。しかもとにかく静か!時速30キロメートルに達するまでモーター音らしき音がするが、これはクルマの接近を歩行者に知らせる通報音という。クルマの風切り音なども少ない。知らぬ間に時速70~80キロメートルに達する感覚は、これまでにない体験だった。
「開発では走りの味には妥協しなかった」(門田氏)。1万分の1秒単位のモーター制御で、思った以上になめらかに加速する。また、床下バッテリー構造で重心が車両の中心に近く、曲がりやすいのも特徴という。リーフの重量配分はFR:RR=57%:43%。「ガソリン車では重量配分を1%でも変えることは大変なことだが、EVでは比較的容易。リーフではFF車にはない重量配分を実現し(FF車は通常60%:40%)、まったく次元の違う走りを楽しめるようにした」(同)。