「毎日5分でOK」のスマホ転職は定着するか 検索機能なしの転職サイトに4000社が集ったワケ

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お薦めされる会社について、ユーザー側にまず表示されるのは写真1枚と1行のキャッチコピーのみ。ユーザーはその中から関心を持った企業に絞って、詳しい情報を調べることができ、実際の求人に応募もできる。使えば使うほどユーザーの潜在ニーズに応じた企業がお薦めされるような仕組みにもなっている。

従来型では若い層にリーチできなかった

ビズリーチは主に30代以上の管理職向けの会員制転職サイト。2009年のサービス開始から5年で約36万人が登録するサービスに育ったが、若い人材にはほとんどリーチできていなかった。そこで若手向けの転職ニーズ対象とした転職サービスを展開していくに当たっては、従来とは異なる発想の仕組みが必要と判断。キャリアトレックが生まれた。

キャリアトレックが競合相手と想定するのは、リクルートの「リクナビNEXT」やインテリジェンスの「DODA」、エン・ジャパンの「en」などといった転職サービス大手のほか、ウォンテッドリーやGreen(グリーン)などの新興企業となる。

転職という人生の重要な選択をスマホで進めていくとは、なんとも今の時代らしい話で、収益性は未知数。だが、ビズリーチによると、キャリアトレックはサービス開始1年での黒字化が視野に入っており、2015年には15万~20万人規模の会員数を目指すという。ビズリーチの関執行役員は「転職自体は軽いことではないが、気軽に初めてもらい時間をかけて多くの選択肢の中から、志望先企業を慎重に選んでほしい」と話している。

たとえば10年前を振り返れば、ネットを使ったとしても求人情報はみずからかなり積極的に探さなければ見つからなかった。そもそも求職者と求人企業をうまく結び付けることは簡単な話ではなく、昨今は人手不足も指摘される中で、技術の進歩がもたらした企業と求職者の新しい出会い方に約4000社が集っているのも一定の合理性がありそうだ。

武政 秀明
たけまさ ひであき / Hideaki Takemasa

1998年関西大学総合情報学部卒。国産大手自動車系ディーラーのセールスマン、新聞記者を経て、2005年東洋経済新報社に入社。2010年4月から東洋経済オンライン編集部。東洋経済オンライン副編集長を経て、2018年12月から東洋経済オンライン編集長。2020年5月、過去最高となる月間3億0457万PVを記録。2020年10月から2023年3月まで東洋経済オンライン編集部長。趣味はランニング。フルマラソンのベストタイムは2時間49分11秒(2012年勝田全国マラソン)。

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