「毎日5分でOK」のスマホ転職は定着するか 検索機能なしの転職サイトに4000社が集ったワケ
転職サービスもついにここまで――。
転職経験のある30代以上のビジネスパーソンには、隔世の感があるかもしれない。スマートフォンで手軽に転職先が探せる。しかも毎日5分もあれば、1カ月に述べ300社の求職先にアクセスできる。まさにスマホ時代ならでは、といえる新しい転職サービスが登場した。
仕掛けるのは、会員制転職サイト「ビズリーチ」を運営するビズリーチ(本社・東京都渋谷区)だ。11月26日にiOS版でダウンロード配信をスタートしたのは、スマホ用の転職アプリ「キャリアトレック(careertrek)」である。
スマホ専用にUIを新設計
もともとパソコン(PC)やスマホなどのブラウザに対応した転職サイトとして約半年前から本格的に運営してきたが、今回、スマホアプリ用に表示方法や操作感などのユーザーインターフェース(UI)を新たに専用設計した。アンドロイド(Android)版は2015年3月ぐらいまでをメドに投入する。
最大の特徴は従来型の転職サイトには欠かせなかった検索機能を排除したことだ。おそらく「日本初となる」(ビズリーチの関哲・執行役員キャリアカンパニーCOO)。一方で、ユーザーの職歴や志向するキャリアなどの基本情報に沿って、めぼしい転職先を自動で探し、ユーザーにレコメンド(お薦め)する機能を持つ。それも1日最大10社なので、通勤途上や就寝前などのすき間の数分を使った転職活動が可能となる。
対象とするのは20代を中心とした若手ビジネスパーソンだ。新社会人になって間もない第2新卒、リベンジ転職を果たそうとする層などである。社会人経験が少なく、キャリアの方向性が定まっていない若手人材は、知っている企業や職種が少ない一方、未経験業界でも人柄や基礎的な能力などがあれば、採用されるポテンシャル採用の対象ともなりうる。
キャリアトレックがすでに約7万人がユーザー登録しており、求人情報を掲載している企業は約4000社に上る。IT系に限らず、メーカーや外資企業など幅広い業種の会社が集っているのも特徴である。