アップル決済、「中国進出」で拡がる沃野

ApplePayが次に狙う市場は中国?

Apple Payに対応する銀行のひとつであるChaseのコマーシャルのワンシーン。ローカル店舗でも使用可能なことをアピールしている。

アップルは中国市場を、米国の次に消費意欲旺盛なマーケットとして位置づけ、戦略的な取り組みを進めている。iPhoneの不具合について、説明や謝罪に対するスピードも、米国のそれより早い場面が見られるほどだ。もちろん民間企業への政治のコントロールが多岐に及ぶ特殊性を理解した上での対応だが、一方で気に入られると多大なメリットを得ることにつながる。

こうした中国市場への戦略の中で、とてつもなく大きな可能性を秘めているのが、Apple Payだ。米国でしかサービスを開始していない新ビジネスとなっているが、急速に「大化け」するとしたら、中国市場への進出だ。Apple Payの現状と、アップルによる中国の布石について考えていこう。

ホリデーシーズンに向けて、アピールを強める

10月20日にApple Payのサービスがスタートした直後、米国ではドラッグストアチェーンなどがApple Pay(とGoogle Wallet)を閉め出したというニュースが話題になった。その様子は"iPhone決済"、激突した「業界のカベ」(10月29日記事)で伝えたとおりだ。

この問題はまだ解決を見ていない。その後Apple Payに関連するニュースはあまり話題に上らなくなってきているが、実は店舗での採用は着々と広がっている。

Apple Payサービス開始当初は、MasterCardが、メジャーリーグのワールドシリーズの球場でApple Payを活用している様子をテレビコマーシャルで流していた。1年で最も消費が旺盛となるホリデーシーズンを前に、今度はApple Payに対応する銀行のひとつであるChaseが、「FUN」のギタリストであるJack Antonoff氏を登場させたコマーシャルをスタートさせた。

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