「安心」や「買い物の楽しさ」を磨き、グーグルと差別化する--田中実・カカクコム社長
--グーグルが商品価格比較サービス「グーグル・ショッピング」を開始したことをきっかけに、カカクコムの株価が急落した。直近高値の49万9000円からは約25%も低い水準で推移している。投資家はカカクコムの先行きを懸念しているように見える。
グーグルのサービスは自分自身でもいろいろ試してみた。今のところ、グーグルと当社の「価格.com」のサービスではかなりコンセプトや使い勝手も違っており、足元では競合しないと考えている。実際に、サービス開始後もページビューには特段の変化が見られず、依然として好調に推移している。むしろ、グーグルが話題になったことで、価格.comと使い比べて見ているのか、プラスの影響があるようだ。
店舗側についても、退店などのマイナスの影響は出ていない。グーグルにも情報を提供し始めた店舗もあるが、とりあえずは様子見といったところではないか。
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--巨大なグーグルにどう対抗するのか。
価格比較ではこれまでも多くの競合が現れたが、勝ち抜いてきた。そのときと同様に、自分たちの強みを磨いていくだけだ。具体的には、消費者に喜ばれるサービスを提供することに尽きる。
グーグルはテクノロジーをベースとした検索エンジンの会社だ。それだけに、今回の「ショッピング」もテクノロジーで収集したデータをシンプルに並べた作りになっている。それはそれで優れている。
ただ、日本のネットショッピングでは、単にデータを並べただけでなく、口コミや評価、関連商品など、いろんな情報を表示させた、”にぎわい感”のあるインターフェースが好まれる傾向にある。
リアルのお店でも、米国ではスケールは大きいがシンプルで画一的なショッピングセンターが隆盛だが、日本では商店街のにぎわいのほうが好まれる。ネットにもそういった傾向があるようだ。