「安心」や「買い物の楽しさ」を磨き、グーグルと差別化する--田中実・カカクコム社長
有料サービスを導入した後も、モバイルの無料ユーザーの数は増え続けている。また11月上旬時点で有料会員も1万4000人と日々増えており、理解はいただけているのではと思う。
パソコンを含む食べログ全体では、現在1700万人の月間利用者を倍近くにはしたい。うちモバイルは、500万人を1000万人超に引き上げたい。
飲食店情報サイトとしては「ぐるなび」を抜いてトップに立てた。しかし、現時点ではその差はあまりない。少なくとも利用者ベースで2倍の差はつけなければならないと考えている。それくらいの差がないと、飲食店や広告主から見て、明確に食べログに出稿するメリットを実感できないからだ。
店舗ページに多くの情報を掲載できる有料会員店舗は現在、1万4000店ほどだが、今期中に2万店、2012年度中に5万店を目指したい。
認知度不足は実感している。都市部では知られてきたが、地方は弱い。地方での認知度も高めて口コミを増やし、全国で使われるようにしたい。テレビのグルメ企画への協力など、一般への露出を高める努力もしているところだ。
食べログ事業の収益は、前期が8億円、今期は15億円、来期は30億円と足元は100%成長が見込める。早く、価格.comに並ぶ収益柱に育てたい。グーグル・ショッピングで株価が急落し、その後も低迷しているのも、収益が価格比較に依存しているからでもあろう。収益源の多様化は重要だ。
今までどおりに価格.comを伸ばし、同時に食べログなどを育成する。成長という結果を出すことでしかマーケットを説得できないと思っている。
(東洋経済オンライン 写真:今井康一)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら