「ネットのオバマケア」を知っていますか? <動画>大統領が「ネット中立性」の守護者に

拡大
縮小
11月10日、ビデオ声明でFCCを非難するオバマ大統領。「共和党が支配するようになった議会と対峙するための、新たな政策実現手法だ」との見方もある

現在、インターネットは、ブロードバンド・プロバイダーにとり醜悪な場所になっている。

オバマ大統領は11月10日、独立した政府機関である連邦通信委員会(FCC)に対して異例の指示を出すことで、ブロードバンド・プロバイダーが高速サービスを望むネットフリックスのようなコンテンツ事業者に優先的に回線を使わせ、そこから収入を得ることを阻止しようとしている。

これにより、コムキャストやタイム・ワーナー・ケーブルなどの株価は打撃を受けた。オバマ大統領はビデオ声明で自らの見解を詳細に説明している。「インターネット・プロバイダーには、国民がウェブサイトへアクセスするのを阻害したり、制限したりしない法的な義務がある。ケーブル会社が、どのオンラインストアで買い物ができるか、どのストリーミングサービスを使用できるか、ということまで決めることはできない。またケーブル会社は、一部の企業に有利な条件で回線を使わせることで収入を得るようなことをしてはならない」

ネット中立性の守護者

これはネット中立性と呼ばれる問題に帰着する。ネット中立性とは、インターネット上のトラフィックはすべて、プロバイダー (大部分がケーブル会社) により平等に扱われるべきであるとする概念である。現在、連邦通信委員会 (FCC) は、コンテンツをより円滑に配信することを望むサイト (しばしばネットフリックスが例に挙げられる) がコムキャストなどのプロバイダーに対して高額な対価を支払うことにより、特別に高速な回線を確保できる、ということを決めようとしているところであった。

オバマはこれに対し「ノー」と言い、プロバイダーは実際上、公益事業のように規制されるべきであると述べている。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT