2分30秒でわかる、「APEC首脳会談の成果」 <動画>ド派手な歓迎式典から植樹まで
11月10~11日に北京で行われたAPEC首脳会議は、文字通り華々しく始まった。花火の豪華な打ち上げや舞台ショーが、北京に集まった21カ国のアジア太平洋地域のリーダーたちを歓迎した。これらの国々で世界経済の半分を超える割合を占めている。
米ロ首脳間は冷たい雰囲気
今回の会談が、自由貿易圏の拡大に向けた進展を加速させるとの希望が高まっていた。中国の習近平・国家主席は、中国主導の新しい貿易の枠組みに向け合意を導いたと語っている。「これは、アジア太平洋の自由貿易地域を設立するプロセスの開始を象徴するものです。これは歴史的決定です」。
オバマ大統領とプーチン大統領の間に、ほとんど火花は散らなかった。この二人の間のボディランゲージを見るのは、外交的なスポーツ観戦であるが、今回の短い会談は、特に冷たい雰囲気であったと言われている。
報道によれば、ウクライナのようなデリケートな問題は避けられた。これとは別に、プーチンはロシアの騎士道精神を見せて、中国の主席夫人にショールをプレゼントしてみせた。しかし夫人は、すぐにショールを外し、元の黒い上着姿になっていた。
今回、中国国家主席と日本の首相が交わしたぎこちない握手とそれに続く会談は、外交的な突破口として歓迎された。これは東シナ海の問題の島をめぐる両国の緊張を緩和する可能性がある。
オバマ大統領に目を向けると、米国と中国はハイテク商品に対する関税をいくつか撤廃することに合意した。大統領は、この2国間のビザ規制の緩和も発表した。「米国は、繁栄し、平和で安定した中国の興隆を歓迎します。このことを繰り返したいと思います」(オバマ大統領)。
米国は、この地域における自由貿易促進に向けての中国の計画に対抗するために、米国独自の計画である環太平洋連携協定を推進しているが、これには中国は参画していない。
また、とりわけサイバーセキュリティーといった他の問題については、米国は中国に対し厳しい態度をとると警告している。しかし今回の関税に関する合意は、世界貿易機関のもとで2国間の関税をより幅広く撤廃することに道を開く可能性がある。
クレディ・スイス、シニア・アドバイザーのロバート・パーカー氏は、次のように語っている。「明らかに、多くの事前調整の結果、米国とアジア間、とりわけ米国と中国間の貿易協定が合意に達しています。私はこの分野において進展が見られることを望んでいます。これは、太平洋地域における貿易の成長に、強いポジティブな影響をもたらすであろうと考えています」。
義務的な「集合記念写真」も、今回の議題のひとつであった。記念植樹も、定められた儀式のひとつ。これは、APECのリーダーたちが自分のガーデニング技術や、あらたな成長を促進する熱意を見せる時間であった。
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