デュポン会長兼最高経営責任者 エレン・クルマン--世界人口の大幅増が商機 食糧やエネルギーに活路


--グローバルな競争が激しくなる中、成長機会をM&A戦略に求めていきますか。

デュポンが強みを持ち、成長機会が大きい分野についてはM&Aも視野に入れていく。農業、エレクトロニクス、代替エネルギー、プロテクションなどだ。顧客企業によりよい技術提案ができるように、競争力を高めていく必要がある。社内チームでよい案件がないか、企業規模にこだわらず、つねに検討している。

ただ、当社は09~12年にかけてM&Aを含まない内部成長だけで、売上高10%増、EPS(1株当たり利益)で20%増という経営目標を掲げている。09年は、金融危機にもかかわらず1400種類以上の新製品を発表できた。これはデュポンの歴史においても最高水準だ。新製品の投入が、新しい成長機会につながっていくと考えている。

--日本市場での取り組みは。

日本でのビジネスは50年を超す歴史がある。合弁事業を展開しているパートナーも数多く、さまざまな先進技術を共同開発してきた。デュポンがアジアで最初に進出した日本市場は、非常にしっかりした基盤があり極めて重要だ。顧客企業も自動車やエレクトロニクス分野など多岐にわたっている。

デュポンが提供する最先端の技術や材料などをきっかけにして、多様なイノベーションを生み出していく力が、日本企業にはある。

(聞き手:鈴木雅幸(週刊東洋経済・編集部長)、武政秀明 撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済2010年10月30日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

Ellen J.Kullman
1956年生まれ。タフツ大学卒業(機械工学専攻)。ノースウエスタン大学でMBA取得。88年デュポン入社。2000年上席副社長兼ゼネラルマネージャー。2006年首席副社長。08年10月に社長、09年1月より現職。

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