インドの交通事故発生率は日本の50倍--どうすれば日本人駐在員の安全を守れるのか?

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ただ、この場合も先ほどご説明しましたとおり、道は混んでいますので救急車到着や搬送に時間がかかります。また、救急車が通る際に、日本では一般車両がスムーズに左側によけて徐行しますが、インドではそうなりません。大ケガやあるいは急病の際は、ベストを尽くしても日本にいるような環境ではないことを承知しておく必要があります。

こういうときに、インドが途上国であることを痛感するのではないでしょうか。当然、田舎での事故だと「病院が遠い、救急車がこない」と問題が多くなり状況はより厳しくなります。

それでも、通信事情が改善されているだけ一昔前と比較するとマシになったようです。今は携帯電話がありますが、なかった頃のインドでは本当にひどかったようです。たとえば、車に乗っていて事故に遭うなどしても、公衆電話が数キロ先だったり、やっとみつけても通信事情が悪かったりさんざんだったようです。

--事故に遭わない、予防策としては何かありますか?

地下鉄に乗りましょうと言いたいところですが、大都市に限られますし、まだまだ通勤に使えるほどの規模になっていません。

やはりドライバーとのコミュニケーションが重要ではないでしょうか。

習慣を否定しても現実問題として仕方がありませんので、こちらの要望を伝えるしかありません。お抱え運転手などでも英語を話せるドライバーは少ないですが(大体、運転手は無口です)、中学校1年生レベルのカタコトの英語は話せます。スピードを落としてほしい場合は、その都度言うことが重要かと思います。また、駐在員自身がドライバーと会話するための最低限の現地語を覚えてもいいかもしれません。

すがい・しんいち
1973年生まれ。法政大学英文科卒業。外資系IT企業、インド関連コンサルティング会社にて取締役として事業の立ち上げ等を経て、現在はネクストマーケット・リサーチ代表取締役。中小企業診断士。

ネクストマーケット・リサーチ
インド・南アジアの企業・金融・経済情報の提供のほか、インド進出支援コンサルティング、インターネット関連事業などを行っている。http://nm-research.com

(聞き手:東洋経済HRオンライン編集長:田宮寛之 須貝氏撮影:尾形文繁、写真は本文とは関係ありません)

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