「からあげ」業界、激烈なブームの「賞味期限」 ファミレスに居酒屋も参戦、業界地図の行方

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空前の空揚げブームはいつまで続くのでしょうか(写真:kouta/PIXTA)

コロナ禍で苦境にあえぐ外食業界。そんな中で、ハンバーガーなどファストフードと同様に、熱い注目を集めているのが、「空揚げ(からあげ)」業界だ。低価格志向や持ち帰りに適する手軽さから、駅前の商店街やロードサイド、ショッピングセンターなどで店舗数を増やしている。

日本唐揚協会の調査によると、日本の空揚げ専門店は2021年で3000店を突破し、2018年の1400店から3年で2倍以上に増えた。

背景にあるのが、ファミレスや居酒屋など外食チェーン大手の進出だ。それがコロナ前から台頭していた空揚げ専門店チェーンとしのぎを削っている。『会社四季報 業界地図』(東洋経済新報社刊)を完全デジタル化した「業界地図デジタル」では、活況を呈する空揚げ業界を、デジタル版オリジナルの業界地図として掲載している。

よく見る空揚げチェーンの運営元は?

外食大手で最も大きな存在感を放つのがとんかつ・カツ丼チェーンを主力とするアークランドサービスホールディングスだ。同社は2014年から空揚げ業態である「からやま」の展開を開始。同じく空揚げブランドである「縁」とあわせた現在の店舗数は2021年12月末で177店と、コロナ前の2019年12月末とくらべて5割伸びた。2021年12月期の空揚げ業態の年商は実に2022年12月末で95億円にのぼる。

ファミレス最大手すかいらーくホールディングスも空揚げ業界の雄と言える。同社は「から好し」ブランドで、首都圏中心に専門店を89店展開するほか、傘下のファミリーレストラン「ガスト」の全約1300店で、から好しブランドでの空揚げを扱い、店内飲食や持ち帰り用のメニューとして訴求している。

空揚げ業界には居酒屋大手も食指を動かしている。ワタミはタレントのテリー伊藤を広告塔に、「から揚げの天才」を展開。コロナ禍が深まった2020年半ばからFC軸に出店を本格化し、2021年9月時点の店舗数は110店と1年前(52店)と比べて倍増した。

また居酒屋最大手のモンテローザは「からあげの鉄人」を2020年4月に開始した。独立した店舗は少数で、自社の「魚民」を拠点にした、デリバリー、テイクアウト専門の「バーチャルレストラン」であることが特徴だ。

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