株価の下落局面で投資家は何をすればよいのか 長期と短期では「何が重要なのか」は全然違う

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連日のように上下動が激しい市場。ウクライナ情勢の緊迫化で目先は下落しそうな気配もあるが、投資家はどうすればいいのだろうか(写真:ロイター/アフロ)

結論から言うと、筆者の市場見通しはこれまでとまったく変わっていない。「3月頃をメドに、日経平均株価は2万5000円前後、ニューヨーク(NY)ダウ30種平均株価は3万ドル前後へと、もう少し下押しする。その後の株価は上昇基調に復すると見込む」というものだ。

こうした予想の背景は、1月31日付のコラム「日経平均はもう一段下落する可能性が残っている」に詳しいので、ご参照いただきたい。引き続き、「頃」「前後」はかなり幅広に考えていただけると幸いだ。

悪材料満載の中でも踏ん張るアメリカ市場

さて、前回のコラムを執筆したあと最近2週間の市場動向から、筆者が注目している点を3つほど補足したい。

1つ目は、市況の上下動が収まらず、続いていることだ。1月末から2月4日にかけての先々週は、日米などの株価がかなり力強くリバウンドした。だが、その間、2月2日にはアメリカ市場の引け後に発表されたメタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)の減益決算が冷や水を浴びせた。

先週(2月7~11日)も再度リバウンドが優勢となったが、10日にはアメリカの1月CPI(消費者物価指数)が前年比で大きく上振れた(7.5%と、12月の7.0%から伸びを高めた)。また、セントルイス連銀総裁ジェームズ・ブラード氏のタカ派的発言(7月1日までに合計1.0%幅の利上げを支持)も注目を浴びた。

さらに11日には「ロシアがウクライナに侵攻する可能性が高まった」との観測から、アメリカの主要な株価指数は下押しした。今後も一直線に主要国の株価が下落していくのではなく、「牛と熊の競演」による市況変動が激しく続きそうだ。

2つ目は、悪材料が多い割には株式市況が堅調なことだ。目立った悪材料がない期間は、主要国の株価指数は上に向かった。上記のCPIの公表直後に下振れしたNYダウは、一時ザラ場では前日比プラスに転じた。CPI高騰という「一の太刀」では同国の株価は崩れず、ブラード総裁発言という「二の太刀」を食らってようやく膝を屈したという、粘り強さだった。

その背景は、総じて足元の企業業績が堅調だからだろう。主要国の株価指数の3月に向けてのもう一押しを欲張るべきではなさそうだ。

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