生涯未婚率なんと39%!「北区」が23区男性1位の謎 女性は「渋谷区」が20年間不動のトップの結果に

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男性では北区が驚異の39.5%。約4割が生涯未婚という高い結果となっています(男性の全国値は25.7%)。北区以外でも、豊島区、中野区、足立区が30%超え。最も生涯未婚率の低い港区の15.8%と比べると、2.5倍もの開きがあります。

一方、女性では1位が渋谷区の31%で、こちらも女性の中では唯一の30%超えでした(女性の全国値は16.4%)。女性最下位の江戸川区とはおよそ2倍です。しかも、渋谷区の男性は29%であり、それよりも上です。

生涯未婚率が男性より女性が高い区は?

ちなみに、23区で生涯未婚率が男性より女性が高い区は全部で7区あります。渋谷に加えて、千代田、中央、港、文京、目黒、世田谷区です。

それにしても、イメージ的には「若者の街」といわれる渋谷区が、女性の生涯未婚率で圧倒的大差で1位であるのは意外に思うかもしれません。但し、生涯未婚率はあくまで若者の未婚率ではなく、45~54歳の未婚率の平均値ですので、渋谷区にはその年代の未婚女性が多く存在するという意味になります。

何も2020年になって急にその年代の未婚女性が渋谷に集結したわけではありません。実は、1990年からの10年ごとの推移を見ても、ずっと渋谷は23区中女性の生涯未婚率1位でした。すでに2010年には30%を超えています。

コーホート別に男女で10年ごとの渋谷区の未婚率推移をみてみると、30代前半までは男性の未婚率のほうが高かったのに対し、40代前半で男女が逆転しています。つまり、渋谷区に住む40代以上の女性の未婚率は高いということです。

一方、男性の1位は北区です。20年間不動の1位をキープする女性の渋谷区と違って、男性の北区は2000年時点は5位、2010年は4位でした。この20年間をかけて徐々に1位にのしあがったことになります。北区は、2020年には女性部門でも2位に躍進しており、男女ともに未婚の多い街であるといえます。

北区も含め、男女ともに共通して生涯未婚率が高い区は、豊島区、中野区の3区のみで、あとは、男性と女性とでは値の高低エリアに差があります。男性は、足立区、葛飾区など、いわゆる下町と呼ばれる城東地区や周辺部が上位にくるのに対し、女性では、足立区、葛飾区は下位に位置し、上位は渋谷区、中野区、新宿区など中心部に集中します。男女で生涯未婚者が暮らす区が棲み分けられているということです。

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