「コロナのせいで結婚が減った」という論説があります。
確かに、2020年人口動態調査確定報による婚姻数は52万5507組で、前年比12%以上の減少でした。これは、戦後2番目に大きい減少幅です。もっとも減少率が高かったのは、戦後の混乱から脱しようとしていた1950年です。
しかし、これは、1948年まで戦争によって「遅らされた婚姻届」の受理が一段落したことによる減少であり、実質的に婚姻数が減った事例としてはこの2020年がもっとも大きいといってよいでしょう。
2021年の速報値でもさらに婚姻数は前年比5%近く減少しています。
コロナ禍に起因する要因もあるが…
もちろん、コロナによって結婚式の中止や延期を余儀なくされたカップルも大勢いますし、コロナ禍に起因する雇用不安など経済的要因もあるでしょう。しかし、この2020~2021年の大幅な婚姻減をすべてコロナ禍のせいと決めつけるのも早計です。
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