コロナ保険に入るか迷う人に知ってほしい3論点 期待値で考えず万一に備えるのが加入判断の本質

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日本人で車の運転免許証を持っている人は8216万人。このうち3割がペーパードライバーだとしても車を運転する人は約6000万人います。一方で交通事故死者数は毎年約3000人弱。ですから死亡事故を起こす確率は単純計算で0.005%程度。めったに起きることはないのです。

しかし私たちの生活にとって重要なのは、そのめったに起きることがないはずのことがもし起きたらどうするのかということであり、保険はそのための商品です。2億円の賠償金が必要になる場合の確率期待値が1万円だとしても、年間数万円の保険料を払って保険に加入しておかないと万一のときに生活が破綻する可能性があるのです。

それと同じ観点で、コロナ保険について考えておくべきことは、コロナにかかってしまったら生活が成り立たなくなるかどうかです。サラリーマンの中には、もしコロナにかかっても給与は減らず、自宅待機を申し付けられるだけで仕事は他の社員が代わってくれるというような環境の方もいらっしゃると思います。そういう方がコロナ保険に入る必要はまったくないでしょう。

保険は期待値で考えてはいけない

一方でもしコロナにかかったら仕事ができなくなり、それが今月の収入に直結するという人もいらっしゃいます。自分がかからなくても家族が感染すれば看病で仕事が止まるという人もいるでしょう。先ほどの中間シナリオでいえば、そうなる確率は2%と、実はかからない確率98%と比べればそれほど高くはない数字です。しかしもしそうなったら生活に打撃がくる。そのような方はそのときのための5万円のお見舞金のために家族全員がコロナ保険に加入したほうがいいと思います。

つまりステップ2のまとめとしては、保険は期待値で考えてはいけなくて、もしもの場合のセーフティーネットとしての価値があるかないかで加入を判断すべきものなのだということです。

ステップ3 宝くじは買わないほうがいいの?

さて、最後にコロナ保険からは一見話がそれるように見えますが、保険と宝くじの関係についても結論を出しておきたいと思います。

冒頭に保険と宝くじは同じメカニズムの商品だと申し上げました。実際に比較してみるとよく似ていることがわかります。

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