車好き4人がEVを「1週間試乗」使い勝手と問題点 実際の購入に立ちはだかる「唯一の大きな壁」

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石村:端的に言って、充電器ですね。充電器が家にあればEVはアリ。というか、最高なんじゃないかと。

鈴木:おお、いきなり結論めいた発言になりましたね。

石村:鈴木さんとふたりで一緒によくサーフィンに行っているんですけど、今回、俺が試乗したリーフにも同乗してもらったよね。

鈴木:はい。そこで肝を冷やした経験があって。

三浦:何々? そこ気になる。

鈴木:皆さんが乗ったモデルの航続距離表示って正確でしたか? というか、事前のカタログ掲載値どおりでした? 今回高速道路で長距離ドライブしてみて、そこらへんに齟齬があった感覚があって。実際の表示よりも航続距離が短かったなって。

石村:行きはよかったんです。エンジン音がなくて快適だし、シフトチェンジのない滑らかな加速が気持ち良く、EVならではのドライブが楽しかった。それで調子に乗っちゃって、千葉からの帰り、海ほたるの手前でハッと気づいたときには電池残量が15%を切って、10%くらいになっていて……。

藤井:それはヤバい。

藤井さんが乗った「アウディ Eトロン 50 クワトロ」。ブランド初の市販EV。ベースグレードにあたる本モデルも日本発売がスタートしている。クワトロ、すなわち四輪駆動のSUVとなり、高速道路のカーブなどでは電子制御された前後独立モーターによる高い安定性を感じるはず。現在発売されているEVの中では大きめのサイズ感。航続距離は335km(WLTCモード)。全長4900×全幅1935×全高 1615mm。935万円〜(写真:OCEANS編集部)

石村:メーカーによると、30%を切ったら充電してくださいとのことだったので。手前のパーキングにも充電スポットがあったけれど、海ほたるのほうが飲食店が充実していそうと判断して。

鈴木:でも海ほたるの手前で渋滞にハマって、そこでまたじわじわと減って。パニックになりましたよね。

石村:いざ海ほたるに着いてみたら、充電器は1台分しかないし、先約がいるし、思いどおりに事が運ばない。

三浦:急速充電器だと、基本的に一回30分で終了するじゃないですか。

石村:はい。先に充電してた人の表示を見るとあと20分ということだったので、軽く飯でも食べに行ってたら、戻ってきたときにはもう次の車が入っちゃってて(笑)。

三浦:あるあるー! すごいわかる!

鈴木:さらにもう30分待ちましたよね(笑)。で、結局その夜に予定していた大先輩との会食に遅刻しちゃいました。そうじゃなくても朝イチにサーフィンとかゴルフに行って、午後から仕事っていう日があると思うんですけど、そういうときに航続距離の不足や、充電待ちで時間を取られるパターンがしばしば起こるようなら、困りますよね。

航続距離400kmに「安心の壁」がある

三浦:都内近郊からの往復で遠出するとなると、航続距離が300km台だと確かにちょっと厳しい。街中の充電スタンドなどを観察していると、年配の方が比較的コンパクトなEVに乗っているというパターンが多い。近所での街乗りが多く、あまり遠出しないんじゃないかな。そういう充電の心配のない乗り方なら魅力的な選択肢だと思う。

(写真:OCEANS編集部)
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