「生理前に不機嫌な彼女」の身体で起きていること 機嫌や気分の浮き沈みはホルモンが関係している

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感情の面では、出会い系アプリの利用からマイホーム願望まで、私たちはあらゆることの責任をエストロゲンに押しつけることができます。エストロゲンの影響で、私たちは「セクシーに見られたい」「異性に関心をもってもらいたい」と願うのです。誰からも気に入られたいと思い、つい他人の意見が気になってしまうのも、エストロゲンのせいといえるでしょう。

ホルモンの役割を知れば自分のことをよく理解できる

3大ホルモンの2つ目は、「プロゲステロン(黄体ホルモン)」、月経周期の後半で主役を演じます。

プロゲステロンの影響下にあると、私たち女性は小さなことにこだわらなくなります。彼がデートに遅れてきたからといって怒ったり、悲しんだりすることなく、そのあいだにペディキュアを塗り直してみたり、Amazonプライムで『バチェラー』を観たりするのです。

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とはいえ、プロゲステロンの分泌量があまりに多すぎると、リラックスした気分が、倦怠感や疲労感に変わり、性欲が減退し、引きこもりにつながる可能性があります。

プロゲステロンは、「黄体形成ホルモン(LH)」の産生を抑制しつづけます。ある時点で、「黄体(破れた卵胞)」が完全に壊れると、プロゲステロンの産生も緩やかになります。

そしてプロゲステロンの値がエストロゲンの値よりも低くなると、生理が始まります。

3大ホルモンのアンカーを務めるのは、「テストステロン」です。テストステロンは、私たちの「性的欲求」と「原動力」をコントロールしています。

テストステロンは「副腎皮質」と「卵巣」で産生され、私たち女性の性的衝動を高めると同時に、私たちが物事を冷静に考えるようにしむけます。

これらのホルモンの役割を知れば、自身の「月経周期」や自分の体のことを、よりよく理解できるようになります。

シーラ・デ・リス 婦人科医

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Sheila de Liz

医学博士。1969年、米ニュージャージー州生まれ。15歳でドイツへ渡り、マインツ大学で医学を学ぶ。2006年、ヴィースバーデンに産婦人科医院を開業。「誰もが理解できる言葉で女性のからだの秘密をポジティブに暴いていくこと」を産婦人科医である自分の使命だと考え、女性誌『freundin』や『bunte』のオンラインサイトなどに恋愛やセックス、女性のからだの悩みをテーマに寄稿。ストレートに語るコラムが人気を博す。“ドイツでもっとも人気の婦人科医"として幅広く活躍中。初の著書となる本書『もし親友が婦人科医で、何でも聞けるとしたら?』はドイツでベストセラーとなっている。

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