キリン人事改革、管理職に示された3つの道

2015年1月から新たな制度へ移行

キリンビールの磯崎功典社長、7月の会見で「キリンを戦う集団にする」と語っていた

転籍か、その場に止まるか、それとも会社を去るか――。

キリンホールディングス(HD)が2015年1月から人事制度改革に踏み切ることがわかった。新たな制度の対象になるのは、グループ傘下のキリンビール、キリンビバレッジ、メルシャンの国内3事業会社に籍を置く管理職だ。

これら事業会社の管理職に対し、全国の事業所で今後のキャリアに関する説明会が行われたのは今年4月のこと。そこで示されたのが「3つの選択肢」だった。1つは、キリンHDの傘下で国内飲料事業を統括するキリン社に転籍する、もう1つが、現在籍を置く会社で今後のキャリアをまっとうする、最後の1つが、早期退職制度を利用して会社を去る(対象は45歳以上の管理職)。キリングループの人事関係者は「管理職全員に重い選択を投げかけた」と話す。

 片道切符に”魅力”はあるか

キリン社への転籍を選んだ場合、古巣の事業会社には戻れない。いわば片道切符だ。今回の人事制度改革の大きなポイントは、キリン社で年功序列を廃止し成果主義を導入すること。同社は、国内飲料事業を統括する立場であるため、転籍する管理職は、キリン社を通じてビールやワイン、清涼飲料などさまざまな事業に携わる。国内に限らず海外へ異動する可能性もあるという。この選択は、自分の能力に自信があり、いろいろな事業で力を発揮したいと考える人に向いているのかもしれない。

キリン社は、キリンビールなど事業会社を束ねる中間持ち株会社として13年1月に設立された。新しい人事制度の導入を進めており、15年度入社の新卒採用から、従来の事業会社ごとの形式を改め、キリン社一括採用に切り替えたこともその一貫だ。同社の磯崎功典社長は自社の採用サイトで、会社設立の目的について「事業やカテゴリーの枠を超え、資金や人員を機能的かつ柔軟に配分することができる」と述べている。新制度導入で管理職においても人材の流動性を高め、いっそうの活性化を図る狙いがあると考えられる。

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