レアメタル争奪戦の裏側、レアアース狂想曲と中国の対応

短期的にはまず3R、つまりリデュース、リユース、リサイクルである。日本は世界一の希土類消費国だから、スクラップ原料が貯まっている。使用量の削減とともに、再利用と再資源化で問題を緩和させなければいけない。
長期的には、代替技術の開発とレアアース資源の採掘権の獲得だ。実は、レアアース資源は希少でもなんでもない。中国以外にもベトナム、ラオス、ミャンマー、マレーシア、豪州、カナダ、インド、ブラジルなど世界中に腐るほどレアアース資源は眠っている。今回のレアアース狂想曲は一過性の問題である。産業界は長期的視点で、多様性のある資源政策を進めていけばよいだけだ。
(オール投資2010年9月15日号[2010年9月6日発売]より)
なかむら・しげお
レアメタル専門商社アドバンスト・マテリアル・ジャパン代表取締役社長。静岡大学在学中から世界35カ国を放浪。26歳で中堅商社の蝶理入社。チタンやタングステンなどレアメタル(希少金属)部門で30年間、輸入買い付けを担当。2004年に日本初のレアメタル専門商社を設立。著書に『レアメタル・パニック』『レアメタル超入門』等
『オール投資』では、「レアメタルのプロ・中村繁夫の知らずに投資できるか レアメタル争奪戦の裏側」を好評連載中です。
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