米GEが目指す、産業の「ネット化」とは? 自動車リースから始まる日本市場攻略
車の運行や故障の際もデータが使える
――「フリートコンパス」という名称で、自動車リースの法人顧客向けに新サービスを始めた。サービスの背景と概要は?
背景としては今、GE全体が、データやソフトウエアの方向へ大きく舵を切っていることが大きい。2011年1月には米国カリフォルニア州シリコンバレーのサンラモンにグローバル・ソフトウェア・センターを設立し、ネットワーク機器大手の米シスコシステムズの経営幹部を迎え入れた。いわゆるビッグデータの分析から、新しいビジネスをやっていこうという方向に向かっている。
では金融部門であるGEキャピタルとして何ができるかというときに、1996年8月から手掛けているフリートサービス(オートリース・車輌管理)の顧客データを使ってサービスをできるのではないか、と考えた。具体的に説明したい。
例えば、我々の法人顧客が車を利用し、5年間運行することになっている、とする。その中には当然、日々の運行情報が記録されている。顧客が自由に選べる、ドライブレコーダー(運転中の映像や音などの情報を記録するための車載装置)を付けていれば、より詳細なデータが残っている。
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