米GEが目指す、産業の「ネット化」とは? 自動車リースから始まる日本市場攻略

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さらに我々は法人顧客に対し、ガソリンを入れる際のFuelカードを提供している。Fuelカードに記録されたデータによって、車がいつ、どれくらい、給油したかがわかる。車にはETC(自動料金収受システム)が付いているので、いつ、どの高速道路を通ったかもすぐにわかる。さらに、いつ整備を受けてどの部品を交換したかという整備情報や、あまり起こってほしくないが、事故情報も蓄積している。

こういったデータを、1000台の車輌を利用している法人顧客が生のデータとして持っていても、なかなか使い切ることができない。そこでGEキャピタルがデータを分析して、最適運行や事故、故障の際に使ってほしいということで、「フリートコンパス」を始めた。

――収入をあげるための具体的なビジネスモデルは。

 フリートコンパス自体は無償で顧客に提供している。ただし、オートリースあるいは車輌管理を引き受けることで、手数料を頂いている。車輌管理については、リースの車輌数が1000台を越えるような大規模法人顧客の場合、「フリートマネージャー」という人間を常駐させ、そこからも手数料を頂いている。

タブレット上でも作業ができる

自動車リースの法人向け新サービス「フリートコンパス」では、蓄積された膨大なデータを顧客に還元、GEキャピタルは手数料を得る

――8月25日には、自動車リース代理店向けの営業支援・顧客管理サービスを開始した。

 「パートナーズコンパス」という名称の情報サービスで、自動車販売店や自動車修理工場など、全国各地で自動車リースの斡旋販売を行うGEキャピタルの代理店を対象としている。

フリートコンパスとパートナーズコンパスは、どちらも自動車リースに関するウェブツールだが、フリートコンパスは自動車をリースして使うエンドユーザー(法人顧客)向けであるのに対し、パートナーズコンパスはリース代理店を対象としているのが特徴だ。

フリートコンパスは、法人顧客が利用するリース車輌の運用情報をビッグデータとして集積した上で、インダストリアル・インターネット技術で分析し、車輌運用の効率化や交通安全上の問題防止に役立ててもらうためのツール。一方、パートナーズコンパスは、代理店がオンライン上で迅速に見積もりや契約を作成するためのツールで、代理店のプロセスの簡素化と業務の効率化を目的としており、GEのインダストリアル・インターネット技術を活用し、いかなるサイズや形状のデバイスにも対応する。全ての書類やデータは、タブレット上で見たり作業したりすることができ、遠隔地での営業や提案活動も円滑に進めることができる。

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